空き家の内見、どこを見る?
2026年08月07日
中古住宅を探すとき、写真や間取り図では分からないことを確かめる場が「内見(見学)」です。
ただ、実際の現場には知っておいていただきたい前提があります。
それは、長く空き家になっている物件は、電気も水道も止まっていることが多いということです。
水を出して確かめる、照明をつける、エアコンの効きを試す——こうした「設備を動かして確認すること」は、その場ではできないケースが大半です。
だからこそ、限られた条件の中で買主ご自身が“感じ取れること”と、私たち業者に“確認すべきこと”を分けて考えるのが、失敗しない内見のコツです。
今回は上田で中古住宅・買取再販を扱う地元業者の視点で整理します。
■ まず前提——空き家は「止水・止電」、そして夏は暑い
内見の前に、担当業者へ「当日、電気や水道は使える状態ですか」と一言確認しておきましょう。通電・通水の手配ができる物件もありますが、多くはそのままの状態です。室内が暗いことも多いので、懐中電灯(スマホのライトでも可)を用意しておくと安心です。
そしてもう一つ、夏の空き家の内見はとにかく暑いです。電気が止まっていればエアコンは使えず、閉め切った家の中は驚くほど熱がこもります。汗をかいてもよい服装で、タオルや飲み物を持って行くことをおすすめします。快適さより「素の状態を確かめる」ことが目的の場だと考えておくと、当日あわてずに済みます。
■ 買主自身が“感じ取れる”こと
▶ 1. におい——「湿気・カビ」と「排水」は分けて考える
設備が動かせない内見で、いちばん頼りになるのが「におい」です。
玄関を入った瞬間の空気、床に近い低い位置のにおいを意識してみてください。
床下や畳から上がってくる湿気・カビのにおいは、一般の方でも十分に気づけるサインで、注意したいのはこちらのにおいです。
夏は湿気とにおいが強く出るため、かえって分かりやすい季節ともいえます。
一方で、下水のようなにおいがしても、あわてる必要はありません。
空き家が長く続くと、排水管にたまっているはずの水(トラップの封水)が蒸発し、配管のにおいが上がってくることがあります。
これは使い始めて水を流せば自然に解消することがほとんどです。「カビ・湿気のにおい」と「排水のにおい」は、分けて受け止めていただくのがポイントです。
▶ 2. 天井・壁のシミ——原因は雨漏りとは限りません
天井の隅や壁のシミは、まず雨漏りを疑いますが、それだけではありません。
屋根裏に入り込んだ小動物(ハクビシンやネズミなど)のフン尿が、シミやにおいの原因になっていることもあります。天井裏まで覗く必要はありません。
シミやにおいに気づいたら、その場所を業者に伝えてください。原因の特定は、私たちや専門家の役割です。
▶ 3. 床の状態——普通に歩いた感覚で十分
床は、特別な道具を使わなくても構いません。
普通に歩いてみて、沈み・きしみ・傾きを感じないか、ドアやふすまがスムーズに閉まるか、その程度で十分です。強い違和感があれば、後ほどご紹介するホームインスペクション(住宅診断)を検討しましょう。
なお、売主様がお住まいの物件では、床を這うような検査は現実的ではありませんので、あくまで歩いた感覚を大切にしてください。
▶ 4. 外まわりと周辺——夏は「雑草」がよく分かります
建物の外側は、設備の状態にかかわらずしっかり見られる部分です。
外壁のひび割れ、基礎のクラック、屋根材や雨樋の傷みを確認しましょう。
そして夏の空き家でとりわけ気になるのが、周りの雑草です。
草が伸び放題になっていると、敷地の地面の状態や境界のあたりが見えにくく、隣地との境も分かりづらくなります。雑草の茂りようからは、その家がどれくらい手をかけて管理する必要があるかも見えてきます。
虫が多い時期でもありますので、足元にも気をつけて。
あわせて、駐車場の有無と台数、前面道路の広さや停めやすさ、西日の入り方、隣家との距離なども歩いて確認しておきましょう。
■ 業者に“確認する”こと(見て分かるものではありません)
▶ 5. 築年数と耐震——「1981年6月」「2000年6月」がカギ
耐震性は現地で目視するより、建築時期で大きく判断できます。
1981年6月1日以降に建築確認を受けた住宅は「新耐震基準」、木造ならさらに2000年6月以降の基準だと、より安心とされています。
判断は完成年ではなく「建築確認の日付」が基準です。
旧耐震の物件は補強費用も見込んでご検討ください(先々週の記事「災害に強い暮らし方」もあわせてご覧いただくと、備えの全体像がつかめます)。
▶ 6. 権利・境界は、内見前にすでに分かっています
借地権が付いているか、境界が確定しているかといった権利関係は、内見の場で買主様が見極めるものではありません。
市内の物件であれば、こうした事情は売主様との最初の打合せの段階で判明しており、私たち業者が事前に把握し、ご説明します。
「この土地は借地では?」といった不安を現地で抱える必要はありません。
気になる点は遠慮なく、事前に業者へお尋ねください。
■ 見えない部分の不安は、ホームインスペクション(住宅診断)を
内見でご自身が確かめられるのは、あくまで「見えて・感じ取れる範囲」です。
床下の奥や天井裏、壁の内部、構造の状態、給排水管の傷みといった“見えない部分”は、買主様が現地で判断できるものではありませんし、無理に覗く必要もありません。
こうした部分に不安が残るときは、ホームインスペクション(住宅診断)をおすすめします。
ホームインスペクションは、専門家が第三者の目で建物の状態を調べ、劣化や不具合、補修が必要になりそうな箇所を客観的に確認するものです。
購入前に受けておくと、「買ってから思わぬ費用がかかった」という事態を避けやすくなり、リフォームの計画も立てやすくなります。
費用はかかりますが(調査の範囲や建物によって異なります)、大きな買い物の前の安心料と考えれば、決して高いものではありません。
弊社では、ご希望に応じてホームインスペクションのご案内・手配もいたします。
買取再販やリフォーム物件も手がけているため、調査結果をもとに「どこを、いくらかけて直すか」まで一緒に考えられるのが強みです。
■ 内見に持っていくと安心なもの
汗をかいてもよい服装、タオル、飲み物。室内が暗い場合に備えた懐中電灯(スマホのライト)。
寸法を測るメジャー。気になった点をその場で残すメモとカメラ。
※写真の撮影は、必ず売主様や業者の許可を得てからにしましょう。
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■ 「この物件、大丈夫?」——内見の同行・セカンドオピニオン、承ります。
上田市を中心とした東信エリアで、中古住宅・空き家の内見同行、建物や権利関係のご説明、ホームインスペクションのご案内、リフォーム費用の見立てまで対応しています。
弊社は買取再販・リフォーム物件も手がけており、「どこを、いくらかけて直せば快適に住めるか」という費用感を持っています。
長く空き家だった物件でも、状態の見極めからご相談いただけます。
契約前の不安は、どうぞお気軽にお声かけください。
※ ホームインスペクションは、調査時点で目視等により確認できる範囲を調べるもので、建物に欠陥や不具合がないことを保証するものではありません。
壁の内部や立ち入れない箇所は対象外となることがあり、将来の劣化や、調査後に判明する不具合を保証するものでもありません。
診断結果は、ご購入判断の参考としてお役立てください。
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有限会社ジェイシー・アイシー ゆとりすと
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宅地建物取引業免許:長野県知事(8)第3614号
賃貸住宅管理業者登録:国土交通大臣(1)第2460号
